エンタープライズSSDとインダストリアルSSDの違いとは?用途別に徹底比較

エンタープライズSSDとインダストリアルSSDとは?
デジタル化の進展により、SSD(ソリッドステートドライブ)は企業のストレージソリューションにおける中核となっています。市場調査によれば、世界のSSD市場規模は2025年までに800億米ドルに達すると予測されており、主にデータセンターやクラウドコンピューティングのニーズが成長を牽引しています。
さらに、IoT機器の普及に伴い、SSDの用途はますます広がっています。では、エンタープライズSSDとインダストリアルSSDは何が異なるのでしょうか? どのような使用環境にどちらを選ぶべきなのでしょうか?本記事では、両者の技術的な違い、使用事例、選定ポイントを詳しく解説します。
エンタープライズグレードと産業グレードのSSDの主な違い
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耐久性と書き込み寿命(TBWとDWPD)
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エンタープライズSSD:
データセンターやサーバーでの大量な書き込みを想定して設計されており、**高いTBW(Total Bytes Written)**を持ちます。DWPD(Drive Writes Per Day)も3DWPD以上のスペックが一般的で、高頻度の書き込みが求められる業務に最適です。 -
インダストリアルSSD:
TBWはエンタープライズ向けより低いものの、コンシューマー向けよりは高く、長時間安定稼働を前提に設計されています。過酷な環境下でも安定した性能を発揮します。
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動作環境と安定性
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性能とレイテンシー
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エンタープライズSSD:
高いIOPS(1秒あたりの入出力操作数)、低レイテンシー、安定したQoS(サービス品質)を提供。金融取引やリアルタイム分析など、即応性が求められるアプリケーションに最適です。 -
インダストリアルSSD:
レイテンシー性能では若干劣るものの、長期運用の安定性と堅牢性に優れており、産業機器に信頼性の高いデータ処理を提供します。
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データ保護と暗号化技術
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エンタープライズSSD:
E2E(エンド・ツー・エンド)データ保護、AES-256ハードウェア暗号化、PLP(電源喪失保護)など、高度なセキュリティ機能を搭載。機密性の高い業務に最適です。 -
インダストリアルSSD:
ECC(エラー訂正コード)やPLPを備える一方で、振動や衝撃への耐性を重視して設計されています。
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用途別のSSD選定ガイド
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エンタープライズSSDの主な用途:
データセンター、大規模データベース、クラウドコンピューティング、ハイパフォーマンスサーバー

EJ5シリーズ(SSSTC)AI、機械学習(ML)、仮想化、リアルタイム分析に最適
Mixed Use (3 DWPD for 5 years):3200/ 6400/ 12800GB
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インダストリアルSSDの主な用途:
産業オートメーション、交通輸送システム、医療機器、軍事用エレクトロニクス

CL6シリーズ(SSSTC)第6世代 KIOXIA BiCS FLASH技術を搭載
NAND Flash: 3D TLC NAND Flash
Interface: PCIe® Gen4 x4
Sequential Read: 6,000 MB/s
Sequential Write: 5,300 MB/s
SSD選定のポイント
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読み書きのニーズ:
ビッグデータ分析や金融計算のように、大量の書き込みと低レイテンシーが求められる場合は、エンタープライズSSDが最適。 -
動作環境:
高温や振動の多い現場、航空・工場などの過酷な環境では、インダストリアルSSDを選ぶべきです。
多様なニーズに応えるSSDソリューション
エンタープライズSSDとインダストリアルSSDは、それぞれ異なる強みを持つため、使用目的や環境に応じた選定が重要です。
SSSTC(建興ストレージテクノロジー)は、エンタープライズおよびインダストリアル向けSSDの業界リーダーとして、すべての製品に世界トップクラスのKIOXIA製NANDフラッシュを採用。カスタマイズ可能な高品質ソリューションで、さまざまなビジネスのストレージニーズにお応えします。