
SSSTC、連続書き込み用途に特化したSATA SSD「CVDシリーズ」を発表
Solid State Storage Technology Corporation(以下、SSSTC)は、高頻度かつ長時間にわたる連続書き込みに特化したSATA SSD「CVDシリーズ」を正式に発表しました。本製品は、映像録画、テレビ録画、監視システム、映像制作、メディア配信、車載録画、エッジセンシング、産業用データロギングなど、安定した書き込み性能と高い耐久性が求められる用途に適した設計となっています。
一般的なSSDを高負荷な録画環境で使用した場合、SLCキャッシュの飽和やファームウェアの干渉によって性能が急激に低下し、遅延やフレーム落ち、録画の中断、さらにはデータ損失のリスクが発生することがあります。CVDシリーズはこうした課題を解消すべく、大量の書き込みに対応した独自の「Direct Write」ファームウェアを搭載。SLCキャッシュを経由せずにデータを直接TLC NANDフラッシュに書き込むことで、キャッシュ飽和を回避し、安定した書き込み速度を維持します。
この技術により、CVDシリーズは録画中の速度低下やフレーム落ちを防ぎ、低遅延かつ中断のないデータ書き込みを可能にします。これにより、24時間365日の高解像度録画環境においても、映像データの一貫性と完全性を確保します。
搭載されているのは、高品質なKioxia製 BiCS FLASH 第5世代 3D TLC NANDフラッシュメモリです。さらに、SSSTCの社内R&Dチームによる緻密なファームウェア設計により、300万時間を超えるMTBF(平均故障間隔)を実現しており、高い信頼性を備えています。
容量は128GB、256GB、512GB、1TB、2TBの5種類をラインアップし、2.5インチおよびM.2 2280という業界標準のフォームファクターに対応。産業用PC、組み込みプラットフォーム、エッジデバイスなどとの高い互換性も確保されています。また、動作温度は0℃〜85℃の広範囲に対応しており、多様な産業用途における温度変化環境でも、安定した動作が可能です。
さらに、CVDシリーズはDevSleepモードに対応した省電力設計を採用。システム待機時の消費電力を大幅に削減でき、フロントエンド録画装置やモバイル監視機器など、電力効率が求められる用途にも適しています。
Kioxiaの子会社であるSSSTCは、長年にわたるNANDフラッシュメモリ技術と産業向けアプリケーションの知見を活かし、世界中の顧客に高信頼なSSDソリューションを提供しています。CVDシリーズはすでに量産を開始しており、製品の詳細についてはSSSTC公式ウェブサイト(https://www.ssstc.com/jp)をご覧ください。